素材のこと~絹糸

19:30

Thai silk
タイシルク
絹といえば、なめらかですべすべしていて、光沢があって、高級で。
古代から珍重されてきた素材です。
現在でも、天然繊維の中では別格扱い。
繭から繰り取られる1本の絹の細さは約2d(デニール)。個人差はあるものの人の髪の毛が約4d(デニール)。
そんな細さのものを、お蚕さんが吐き出した順に繰りだして生糸にする技術はもちろん凄いのだけど、あのなめらかな光沢は蛹が繭の中にいる状態のまま煮られ繰り出されたもの。
出来るだけ大きな繭を取るために品種改良され、野性回帰能力を失い人間の保護管理のもとに利用されるだけ…という心が苦しくなるような側面もあります。

でも、こんな絹も。
見慣れている絹とは違っていて動物性のようなんだけど、なんだか麻のような。
Bhutan Silk
ブータンシルク
殺生を嫌うブータンでは蚕の中の幼虫を殺すのを避け、蚕から出てくるのを待って絹を紡ぐそう。タイシルクや、絹の天然の膠成分セリシン付きのものや、綺麗に撚りをかけられた糸とも、全然違う表情です。
Silk thread with sericin
セリシン付きシルク
Spun silk
絹紡糸


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