祭りの晴れ着-藍色のお話

16:16

むかしむかし、ある村につつましく暮らす母子が住んでいました。村祭りがもうすぐなのに
息子に晴れ着を買ってやれない母親は、あることを思いつき息子に

「紺屋で遊んできな。藍瓶にどぼんと飛び込んでもいいよ。
誰かが助けに来ても知らん顔で、おっ母あが助けに行くまで瓶の中で待っているのだよ」。

少しのんびりした息子は白地の着物を着せられて、いつもは危ないと叱られて
近づけない紺屋に喜んで出かけ、母親に言われたとおりドボンと音を立てて
藍瓶に飛び込みました。助けようとする人たちの手を逃れながら息子は叫びました。

「おっ母あ、まだか、まだかよう」。

頃合いをみて駈け付けた母親は

「大変だあ。うちの子が瓶に落ちた。さあこの手につかまりな」

といいつつ、息子を助ける振りをして自分も瓶に飛び込んでしまったのです。
こうして母子はめでたく祭りの晴れ着を着ることが出来ました。
すぐに母親の胸の内を察した紺屋の主人は苦笑いしていたそうです。

参照*藍染め NHK美の壺 NHK出版

・・・お母さんの大胆さと困っちゃった紺屋さんにほっこりしますが、染まったのは布だけじゃないはず・・・。
だんだん薄くなりますが、4~5日くらい青いままです。
イメージ的には、ハロウィン・・・。


~藍色のお話~
花色木綿
昔々、ずっと昔のことです

手袋を着けずに染めるとこうなります。
これでも石鹸でゴシゴシ洗った後。





2.3日後

You Might Also Like

0 コメント

Subscribe